金融調査ファイルno.12

金融業界用語「与信」とは?

与信という言葉を聞いたことはあっても、意味を知っている方は少ないと思います。
この言葉、消費者金融や信販会社で使われる、いわゆる業界用語です。
意味は、漢字から読み取れる通り「信用を与える」こと。つまり、お客様に対して幾らまで融資可能か、利用限度額を決めることです。
一般に新規のお客様は、50万円を上限として限度額を設定しています。

昔は、支店にいる与信担当の管理職が、経験と勘に基づき、それを決めていました。
現在、大手、中堅の業者は、自社の長年のお客様の利用データの蓄積をデータベース化しており、それを基にコンピューターで自動的に与信しているわけです。
それはどういったものか、簡単に説明しますと、過去に契約したお客様の性別、年令、独既、職業、職種、勤続年数、収入、会社規模等で細分化したデータベースがあり、申込されたお客様に一番近い属性グループを選び、そのグループの過去の利用履歴から利用限度額を算出します。
たとえば、20代で、独身、男性、水商売の貸し倒れ率が高かったとします。すると、同じような属性のお客様が申込に来られると、利用限度額は小さくなります。

その方自身の信用ではなく、過去に契約された同属性のお客様が利用された実績に基づいて、与信しているのです。
統計学の世界になりますが、データの蓄積が多くなるに従って、属性グループの傾向もわかり、内容の整合性も高まります。大手業者のこのようなデータは、リテールのノウハウがあまりない銀行からも羨ましがられるそうです。

新規時の与信も重要ですが、途上与信といって、利用中の与信も大切です。
毎月の返済を遅れずにされ、なおかつ追加利用もされるお客様には、利用限度額の増額や金利を優遇します。
逆に他社の利用が増えたり、延滞日数や回数が多くなると、利用限度額を下げたり、利用をストップする場合もあります。この場合、タイムリ−にやっていかないと、貸し倒れにもつながる為、一件一件のお客様の利用状況をこまめにチェックする必要があります。

与信がコンピューター化されるようになった今でも、最終的に与信担当者が利用限度額を判断します。
与信という業務は、会社の利益に直結する業務なので、どこの会社でも研修や、勉強会は活発に行われています。

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